僕にとっての大恩師が現役時代に書いた記事を初めて読んだ。率直で飾り気がなく、素直でやわらかい文章だった。ワクワクドキドキの好奇心がビンビン伝わってくる。
以前「面白いと感じて書けば必ずその気持ちが文に滲み出るはず」と恩師が話した。文をこねくり回すからつまらなくなっているというアドバイスの意味がようやく理解できた。
自分の講演メモに自信がなく恩師が認めた記者から、講演内容の記事原稿を送ってもらった。まるで特別なコーヒーフィルタのように、講演者のスピーチから余計な雑味を取り除き、香りや旨味や苦みや油分などが残ったすっきりとした文章だった。
言葉でアドバイスをもらっても意味がないと気づいた。僕が言葉を使いこなせないだけかも知れないが僕には無理だ。文章力を上げるには、たくさん文を読み、書くことが必要。失敗を重ねるうちに表現の幅が広がり自分にあった文体が染み込む気がする。いつか恩師のような文章を書きたい。
そうだ、もっとがんばりたい。
さぁ、がんばろう。
では、このへんで。