ワクチンの副作用より、日本では皮下注射に比べて圧倒的に一般的ではない施術者による不適切な筋肉注射の症状の方が起こりやすいという事実から、注射ロボットがあればいいのにと思いました。
僕は医療従事者ではありませんが、真っ白な子供のような目で、ワクチンについて心配している当事者として感じる不安を解消するための妄想を描いてみることにしました。
「これは事実に基づくフィクションです」物語の着想点となった、記末に医療関係の参考資料を載せておきます。
ファイザーワクチンを調べて気がついたこと
こんにちは、ようやく僕にも新型コロナウイルスワクチンの接種の見込みが見えてきました。
2021年7月時点で、7月中頃からファイザー製ワクチンからモデルナ製に切り替わるという案内があり、僕が接種するタイミングでどちらになるかがわからない状態になっているのです。
調べてみると、高齢者よりも若年層での副反応がファイザー製よりモデルナ製の方が起こりやすいという情報がありました。
調べていくうちに、mRNA式のワクチンは日本では馴染みのない筋肉注射によって行われ、一般的な皮下注射とはやり方や考え方が違うことを知りました。
どうやら、ワクチンの副作用より注射時による、慢性的な痺れなど健康被害として認められにくい程度の、症状が発生が多いようなのです。
ファイザーやモデルナのmRNAワクチンの仕組み
mRNAワクチンはウイルス感染と同じように、体内の細胞にウイルスの外側だけを模した物質を作らせ、免疫系に認識してもらうことで、ターゲットとなるウイルスが侵入して増殖する前に異物として排除するしくみを利用した薬剤と説明がありました。
どうやら免疫系は、異物を排除するとき、周りの色々なものに影響を与えるようなのです。蚊に刺されてもあれだけの炎症反応を起こすところを見ると免疫系はなかなか、短時間に豪快な反応をするようです。
つまり、免疫系の機能はすごく早いということです。
副作用はコントロール可能?
免疫系への学習という観点から見て、ワクチンを接種しても反応がない場合、免疫系がワクチンを異物と認識せずスルーしている可能性があり、結局、ターゲットのウイルスもスルーすることになるのではと考えてしまいました。
一方で、常時さまざまな異物と戦っている免疫系の戦いが全て知覚できるとすると大変なことになりそうです。となると、静かに反応しても免疫系が学習できるのではと予想してしまいました。
そうなると、若者の方が老人よりもワクチンによる副作用が多い理由は、若者ほど新陳代謝が活発だから、ワクチンが模擬ウイルスを作りすぎてしまい、免疫過剰反応が起こっているのかもしれません。
細胞に外側だけの物質を作る情報を持ったワクチンの量を加減することで副作用をコントロールできるかもしれません。
免疫系の基礎研究はこれから
若者と老人の違いなどから細胞の活性具合を考慮せず、ワクチン剤の量を一律で決めていることに問題がありそうな気がしました。
とはいっても、どれぐらいの状態で、免疫系が異物と認識し学習するかがわかっていない状態です。今後の研究によって色々わかってくるとも思えます。
とりあえず、今は、過剰反応でもいいから、異物として抗体を作ってもらうことを優先しているようにも見えます。
筋肉注射について
今回のmRNAタイプの新型コロナウイルスワクチンは、筋肉注射を前提に作られています。厚生労働省の医療従事者向けの資料を見ると、肩の三角筋に対して直角に25mmの針を素早く刺すとあります。
どうも、このマニュアルは現場ではなく卓上の担当者が、責任問題などいろいろな思惑に縛られ作られたものであり、その資料通りに施術すると影響があるケースが発生すると訴える医師もいました。
筋肉注射にあるリスク
上すぎるとワクチン関連肩関節障害になり、下すぎると橈骨神経障害になり、勢いをつけすぎると骨まで刺さるらしいです。
奈良県立医科大学附属病院臨床研修センターの筋肉注射のマニュアルなどを見ながら、予想はしていたけど、やはり、筋肉注射は、皮下注射に比べて、スキルが必要だと感じました。
皮下注射よりもより多くの注意と特別なスキルが必要なのが筋肉注射だと感じました。
施術される立場としては、なれない人や、やっつけ仕事で打たれたくはありません。
正しい知識と実習を重ねた医師や看護師なら安心だけど、寄せ集めで経験が少ない医師や看護師による注射の処置による影響が出ても、ワクチンの副作用として納得させられている現実があるようなのです。
特に、町医者で多いタイプですが医療訴訟を過度に恐れ、施術についての不都合が患者にばれないように、看護師が医師に患者にわからない隠語で確認したり、失敗を失敗と認めないケースは、確かにあります。
医療ドラマでも手術ミスの看護師への責任転嫁などが題材になったり、処置室は密室であり、写真撮影すら断られる風潮があります。
失敗しても失敗に気づかず、施術数ばかり気にする結果、エィヤァーといった、やっつけ仕事のような感じになる場合もありそうです。
きっと、それぞれに打った後の検証などよりも実績数の方が重要視される可能性が高く不安になってしまいました。
筋肉注射は腕以外にも打つことができる
筋肉注射は基本的に、一定の大きさがある筋肉であればどこでもいいそうです。その中でなぜ三角筋かというと、人前で肌を露出しやすく、太い血管や神経が少ないから。。。らしいです。
皮下注射より筋肉注射の方が一般的なアメリカのケースでは、バスケットボール選手や野球選手など腕への筋肉注射でのプレーに影響が出ると困るため、お尻に注射してもらうこともあるそうです。
ということは、慣れていても、一定数の影響があるということのようにも見えます。
腕を動かすと外側から触るだけでも筋肉が良く動いているのがわかります。そんな動く部位で神経に針が当たる可能性を考えると恐ろしいぃし、筋肉注射にはものすごい集中力が必要なように見えます。
人によって骨までの距離は違う
ダイヤモンドオンラインの宇治徳洲会病院の末吉敦院長へのインタビュー記事によると、注射器を根元まで刺すと高確率で「骨に当たる」可能性があるらしいのです。「職員1250人に対してエコーで皮下組織を計測したとところ、皮膚から上腕骨までの距離が25mm未満の職員が41%もいた」と書いてありました。
素人の僕ですら、筋肉の厚さはお婆さんや、お爺さんほど薄く、皮脂が厚いぽっちゃりと、ガリガリ君でも違います。杓子定規で原則25mmなんて書かれているけどそれでいいのか?と感じてしまったのです。随分乱暴なマニュアルだなぁと感じてしまいました。
ワクチンの影響より、筋肉注射の影響の方が多そうな気がするし、状況から見てそうなっても仕方がないとも思えました。
海外では一般的な筋肉注射
ちなみに、海外では筋肉注射が一般的だけど、日本では皮下注射がほとんどで、麻酔外科などを除いて筋肉注射はほとんど行われていないそうです。
確実に接種するには、エコーで皮下脂肪と筋肉と骨の位置を確認してから、適切な距離で打ち込めばほとんど痛みがなく、副反応はワクチンによるところだけになるようなのです。
ロボットをなぜ開発しないのかという疑問
僕は常々感じることがあります。化学立国日本と言いながら、看護師不足で、歯科医までかりだそうとする前に、接種ロボットを作らなかったのかと疑問に感じました。
超音波エコー確認型接種ロボットの方が、今から筋肉注射の研修をする80%以上の看護師や医師よりも、安全かつ適切に素早く接種できるのではないかと思いました。
この程度のロボットであれば生産設備やエコーなどを組み合わせて3ヶ月もあればプロトタイプができそうな気がします。
研究が終了していますがHondaのアシモの技術だって活かせそうな気がするのです。ニコンなどカメラメーカーの手振れ防止機能などをサポートするアクチュエーター技術で針なんて簡単に制御できそうです。
僕がロボットを作るとしたら
これだけ、針の差し込みやら骨や神経や血管などの位置に注意して打たないとすると、やはりエコーによるセンサーによる信号解析と連動したアクチュエーターによる注射を行うロボットの方が、経験と勘に基づいて盲目的に接種する人間よりロボットの方が安全なのではと思えてしまいました。
装置としては、腕に巻きつけるタイプで、医師や看護師は針と薬剤カードリッジの交換とモニターを確認しての施術ボタンを押すだけの物ができそうな気がします。
看護師がロボットにワクチンを取り付け患者の腕に巻きつけ、ボタンを押すと、巻きつけたロボットに内蔵された超音波エコーで皮膚と筋肉と骨をスキャンして血管と神経を回避した施術プランをモニターに映し出します。
医師が患者の神経位置や基礎疾患などを含め最終確認をしてからボタンを押すだけで、摂取ロボットが作動し少しぐらい動いたって的確に追随して制御しながら注射針を的確に刺し薬剤を投与します。
施術が完了したら、医師や看護師がロボットを患者の腕から外し、患者の状態を確認します。あとは、ロボットからカードリッジ式の針や薬剤を取り外すだけです。
薬剤が的確に筋肉内に注入されているかどうかも、エコーか光学透光検出による画像解析で可能なような気がします。
ワクチンが筋肉に適切に浸透している様子が撮影で確認できたら、確認できない人が打つよりはるかにメリットがありそうな気がします。
現実の既存技術を元にしたSF物語的のように妄想でき、BGM付きで目に浮かびます。
何より、筋肉注射という肉体労働と人間への教育や医療の質や、摂取にかかる人件費も莫大になります。
さらに日本国民全員に2回摂取し、さらに今後のウイルス流行での利用を考えると、ロボット開発費など安いものだと思うのです。現地スタッフや最小限の医療スタッフで運用できるロボットなら地球上のあらゆる場所で需要があります。
医療従事者に偏重した叡智(えいち)でいいのか?
ワクチン予約にしてもなんにしても、医療関係者だけで全てをやろうとするからうまくいかないのような気がしました。
1瓶で6回接種できるワクチンを無駄にしないよう、小さな診療所では看護師や医療事務が必死になって、スケジュールを作っています。予約しても一定数は来ない人も必ずいます。
近隣の診療所と連携して集団接種などをすればいいと思うのですが、今はそれぞれに予約をとってスケジューリングという、本来の医療業務からかけ離れたことに腐心しているのです。
そういったスケジューリングはAIの得意とすることです。同じ生産ラインに仕様が異なる車が流れるトヨタの生産管理などや、オムロンのチケット予約システム関係の開発者に協力を要請することだってできたはずなのにと思うのです。
とはいっても昭和の時代ならいざ知らず、現在は下請けへの発注丸投げや、さまざまなところで技術者のノウハウの低下が問題となっているため、難しそうな気がします。そして現役でバリバリ働いている優秀な技術者を他の業務につかせることを嫌がる企業は多いと思います。
そして、優秀で堅実的で正直な技術者ほど、口先や責任逃れの自己保身や承認欲求をはじめとするエゴが強い指導者を嫌います。過去に痛い目に遭いトラウマとなり避けているケースを時々耳にします。
彼らには、無礼講となり自由でとことんこだわり抜ける環境でなければ力が発揮できないケースが多いのです。
昭和の大阪万博の時には様々な立場の人が同じ方向を向いて、うまく連携できてたけど、平成から令和になって、チームで達成しようという意気込みが少なくなっているような気がします。
損も得も考えないロボットが向いているケース
今回のコロナウイルスワクチンについて、色々見聞きしてきた中で、患者のためという使命感を持って頑張っている医療従事者がいる一方で、ちょっと生生すぎて書くことが出来ませんが、欲深さによるワクチンの独り占めなど色々な問題が起こっています。
自分の患者をほかの病院にとられないようにとか、ワクチン接種の囲い込み合戦が、医療機関ごとの連携を難しくしているようにしか僕には見えません。
集団接種会場で一儲けしようとする人材派遣会社や集団接種会場を設営する自治体など、やりきれない現実も見えてしまっています。
きっと、利害関係でうまく行かないのだろうけど、それでいいのか?と思ってしまうのでした。
僕の経験上、化学反応や機械といったロジスティックな相手に対しては、人間的感情やエゴ対応をすると惨敗してしまいます。空気が読めないのがロジスティックの特徴だからです。
手当てという言葉がある通り、医療には人の手で表現される「優しさ、思いやり、ぬくもり」といったことが重要ではありますが、物質でもあり生物でもあるロジスティックなウイルスに対しては、やはり、ロジスティックなロボットこそ相応しいのではないかと思いました。
今回の新型コロナワクチンで改めて感じたこと
医療機関の井戸端会議を覗くと、まるでアマゾン川に足を踏み入れた大型哺乳動物に群がるピラニアのような、囲い込みのような一種独特な雰囲気がありました。
政治家は支持層からの要望で動くケースが多いです。こうなってくると、政治家と距離があるけど世界規模で顧客を持つ小さな企業へのつながりよりも、政治家を動かして利権を得ようとする官僚や団体が損をしない方向に流るのも仕方がないと思いました。
以前医療ベンチャーに関する商工会議所の説明会に参加したことがあるのですが、医療機器はやはり行政とのつながりが深くないと、色々やりにくいところがあります。補助金の問題もありますが、人間臭い根回しのようなところも必要そうな雰囲気を感じました。
だから、ロボット接種装置を利用しようという発想が出てこなかったのではないかと僕は思いました。しかし、筋肉注射接種ロボットの有用性はかなり高い物だと思います。僕自身が医療機器開発に関係していないことが残念に思いました。
スタートレックの熱狂的なファンであるトレッキーが、MRIを開発したように、SFではないけどバタフライ効果が少しでもあればと思ってしまい公開しました。
鉄腕アトムなど夢の科学技術という発想より、いまの医療に対する不信感や、見たくない現実が、ロボット技術に対しての希望をより鮮明にするような、ちょっとダークなSF小説になりそうな気がしました。
参考資料
- ファイザー社の新型コロナワクチンについて(厚生労働省)
- ワクチンの筋肉注射手技の国内における問題点:末梢神経損傷およびSIRVAについて(中部日本整形外科災害外科学会雑誌 赤色ボタンでPDFダウンロードできます)
- 筋肉注射マニュアル(v1.7)・筋肉注射手技に関する論文を公開しました。(医科)(奈良県立医科大学附属病院臨床研修センター)
- 医療従事者の方へ 新型コロナウイルスワクチンを安全に接種するための注意とポイント(厚生労働省)
- コロナワクチンは日本ではまれな筋肉注射、医療現場が注意すべき点は何か(ダイヤモンドオンライン)
- 新型コロナワクチン「筋肉注射」3つの落とし穴(東洋経済オンライン)